宇宙と DS-10+

先日アップした動画「旅人よ」のネタ話、今回はDS-10+編です。ニンテンドーDSをアナログシンセサイザーにしてしまうこの「KORG DS-10+」、以前にもこれ単体で演奏した動画もアップしたりしています。
いやー・・ほんとこれ、おもしろいんですよ。ほどよい自由度と制限、それにタッチペンを使ったスムーズな操作。肩肘張らずに音色やシーケンスをいじれるので、結果的にも納得のいくものが出来やすいですし。

たぶん別の回でもお話しすると思いますが、全体的に見るとこの曲は、シンプルに始まって、後からどんどん深くなっていく形になってます。動画の方も意図的に、これに合わせる形で、最初は切り抜きの紙芝居仕立てにして・・とかやってますが、それはともかく。最初の方の、曲の「シンプルさ」を出すために、この DS-10+ を導入したわけです。結果的には、曲の1番の全般で流れるドラムは、オーケストラのパーカッションや SE をのぞいてほぼ DS-10+ のみになっています。
1番について、DS-10+ の音と初音ミク、ベースのみ取り出した音源を、こちらに参考として置いておきますね。(ちなみにベースは Cubase 5 付属の Monologue。これもアナログシンセサイザーモデリングしたものです。)

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アナログシンセサイザーにこだわった理由は、音のシンプルさのほかにも、「宇宙」のイメージへのアプローチとしての意味もあります。平たくいえば、きちんと味付けしてあげれば音色だけでも、宇宙の雰囲気や広がりが想像しやすくなるんじゃないかな、と。
もともと宇宙に空気はないので、「宇宙での音の広がり方」なんてのは想像でしかあり得ないわけですが(笑)、そのための、ある意味「お約束」みたいなアプローチは古来からいろいろ試されてるんですね。いろいろ聴いて試した結果、今回は DS-10+ を使用してみましたが、宇宙は感じられたでしょうか・・?


なお、今まで DS-10 を何度か録音して気づいたことですが、DS-10 は外部の機器と同期をとるような仕組みがないため、たとえ同じ数値のテンポに設定しても、ほかの音源と微妙にテンポが違い音がずれていく、ということが起こります。その場合はちょっと面倒ですが、録音した DS-10 のデータを適当なタイミングで細切れにして、少しずつ補正をしてあげればOKです。最初、なぜずれていくのかさっぱり見当がつかず悩んでいたのですが、最近は「そんなものだ」と納得して、上記のような対策で乗り切ってます(笑)。