職人半券

映画の半券って、あるじゃないですか。あれも、ずいぶんオツなもんだなあ・・と。


急になんだ、て話ですが(笑)、昨日映画館でもらったチケットの半券眺めながら、ボンヤリと考えてたことです。

どこの映画館もたぶん、チケットの半券ってありますよね?あれ、映画を見終わったあと、どうしてますか?自分は、記念にとっておいて、あとでどんな映画を見てきたか思い出せるようにしてます・・というのを思い描きながら、いつも失くしたり大掃除のときに捨てちゃったりしてます(笑)。

映画館で映画を見るってのは、意外とその映像作品(コンテンツ)以外にもいろいろと付随するもので。どこに行ったか、いつ見たか、誰と見たか、とか。その割りに、旅行というほどおおげさなものじゃないから、写真やみやげ物といった「もの」は残さない(記憶の即物化?をしない)。目当ての映画自体さえ、2〜3時間の鑑賞は「もの」としての形をなさない。


・・で、半券ですよ。やっとつながった(笑)。書いてある情報はせいぜい、映画館と映画の名前、それに日時くらいのもの。でも、「映画を見た」、ということ全体の、記憶の最初の手がかりとしては十分じゃないかな、と。無形の思い出の象徴が小さな紙切れ一枚・・てところに、半券のオイシい仕事を見た!て感じですかね。そんな感想メモ。


でも、あの半券というシステム、鉄道の切符を思い出すんですよねぇ。軽やかに切符を切る駅員さんの姿もすっかり見なくなってしまいましたが、映画の半券も意外と、いつの間にかこの世界から姿を消してた・・なんてあり得るのかな、とか思ったり。ちょっと寂しいですけどね。
そのとき、映画を見た人は、どこに、なにを残そうとするか。