寄り道コイル

今日の電脳コイルは第12話。時差で話題作の再放送を追うのも、これはこれで面白い気がしてきました(笑)。
今回もまた夏休みのとある一日・・電脳空間のバグ(ウィルス?)であるイリーガルによってもたらされた、非日常。前回の日記(d:id:OIE:20090616)で取り上げた第11話に引き続き、イリーガルを大きく取り扱った話でしたね。イサコが表に立たないお話は、張り詰めた空気が薄くて和みます(笑)。以下、また見終わったあとの勝手な感想など。
そもそもこのイリーガル、第1話から登場していたものの、当時は「なんだかよく分からない、スライム状の黒い電脳生物」くらいの描写でした。しかし、話が進むうち、イサコがなぜかイリーガルを追い求めており、それ自身も、電脳ペットが変わり果てた姿のように見えるものが現れるなど、急激に存在感が増してきていました。ここで、一気に「イリーガルとはなにか」という話に突き進まず、2回連続で、イリーガルが起こした騒動を描くあたり、やっぱりすごいなぁ・・と思います。
直接取り扱わないとはいえ、イリーガルについてこの2話分でなにも展開していないわけではありません。2回の騒動で、以下のような点が間接的に描かれました。

  • イリーガルは、自らの生命(?)の維持と拡大(数、大きさなど)を本能的に求める。(このあたりがウィルス的)
  • イリーガルは、外見上、さまざまな姿を取りうる。
  • イリーガルは、意思を持って活動する。(時に、彼ら同士で会話をし、文明を開花させるほど高等なレベルで。)

・・とかね。この2回でなんとなく分かってきたイリーガルの特性が、先のストーリーで、また新たな展開を導くのでしょう。
それに加え、今回は夏休み中の登校日に「新校舎への移転」の説明があったようです。直接は全く扱われませんでしたが、これも今後のストーリーに影響してくるのかもしれません。

この作品、製作者が視聴者に問いかける、明示的な「謎解き」のようなものはないですが、緻密にストーリーをくみ上げていく展開は、つい先日まで放送していた「東のエデン」に近いものを感じます。毎週見るのが楽しみな番組がたくさんあるっていうのは、やっぱり幸せなものですね。