仮想コイル

NHK 衛星放送で再放送中の「電脳コイル」を、引き続き見ています。今日は第11話、「沈没!大黒市」。電脳空間のバグ?である「イリーガル」の金魚が、周りの空間を飲み込みながら巨大化、街に繰り出す異常事態をどうする!?・・というお話。ストーリーの本流とは直接関わらない回だと思いますが、オバチャンとメガばぁの過去の確執とか、イリーガルへのクローズアップとか、新しいキャラクターであるとか、細かいところで新しい要素が展開していました。伏線、というか、ストーリーの要素を事前に必ずばら撒き、あとのストーリーで必ず回収する・・地道ですが、ここまで真面目にきっちりこなす作品はすごいな、と思います。上記のオバチャンの話も、なぜメガばぁとは正反対の、バグを取り締まる側の職についたのか(言い換えると、以前は探偵団の団員として駆使していたはずのツール群を、なぜ目の敵とするようになったのか)、それでいてなぜ探偵団のバッジをつけ続けているか・・とか、いろいろ見ている側も想像が膨らむし、たぶん回収されるだろうと思って、安心して見ていられます(笑)。
それに、特に今回はその想像力がほとばしってました。「その発想はなかったわ」みたいな(笑)。金魚の周りに漂う電脳空間の「水」で街を沈めてみるとか、それを修復するツールが、お風呂とかによくあるゴム栓のすがたで、現実空間の中のプールの底で発動させたりとか。。仮想空間を扱う作品は数多いですが、ここまで毎回泥臭く、それでいて自然に、現実と(機能面でも、ビジュアル面でも)オーバーレイさせたアニメははじめて見た気がします。
これが既に何年か前に放送されていたなんて・・。前にも書きましたが、やっぱりそのとき見逃してたのが悔しい(笑)。