Humanizer公開!その中身。

ちょっとご報告遅れましたが、Vocaloid3 Editor用Job Plugin「Humanizer」を5月31日に、遊楽団サイト上でリリースしました。先行してVOCALOID STOREさんにも公開申請を行っていましたが、こちらは少し遅れて6月上旬から中旬に公開していただけそうです。

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・・で、このHumanizer。概要は上の紹介動画のとおりなんですが、動画やプラグイン紹介でよく使用している「揺らぎ」という処理、具体的にもう少し何をやっているかを書いておこうと思います。「実は、ピッチと発音タイミングをランダムにずらしてるだけじゃないんだよ」というお話(笑)。


エディタ上でノートを並べれば、基本的にボカロはその音階・タイミングのとおり正しく歌ってくれますが、人間が実際に歌う場合はそうではないですよね。長い音を「ラーーー」と歌う場合を想定すると、まずはじめに「ラー」と音を出して、正しいピッチからずれていたら途中で補正をして残りの「ーー」を歌います。さらに、もし音がもっと長く「ラーーーーーーーー」だったら、途中から音が震え始めたりします。このように、ベタに打ち込んだデータをボカロに歌わせる場合に比べて、人間の場合はもう少し複雑なピッチ曲線を描くわけです。(どっちがいいか悪いかではなく、性質的にそういうもんですよねっていう話。)また、ピッチだけではなく、発音するタイミングもやめるタイミングも、人間の場合は必ずしも毎回ピッタリ同じではないはずです。


今回のHumanizerは、そういう人間の歌い方を内部的にシミュレートする・・というのが最も基本的なコンセプトになっています。これを実現することで、多人数のボカロがコーラスしたときの不自然さを軽減させられるし、メインのボーカルにかければ人間らしいニュアンスが得られる、と。さらに、上記のピッチ曲線は歌のジャンルやその人のスキルレベルによっても大きく変わるため、「歌唱タイプ」と「スキルレベル」の組み合わせで、カンタンに、直感的にバリエーションを指定できるようにしました。


ほかにも、このプラグインで目指したいこと・野望(笑)や動画のお話などいくつかネタがあるので、順次このブログで紹介していきたいと思います!とりあえず今回はこのへんで。