うみものがたりの物語

7月期から始まったアニメのひとつ、「うみものがたり 〜あなたがいてくれたコト〜」(公式ページ)があります。先日の7月3日深夜の放送で第2回でしたが、なんとなく方向性もわかり、面白く見させてもらってます。

パチンコ「海物語」が下敷きになっていますが、一部キャラクター以外の舞台や世界観、ストーリーは新規のもの。「うみものがたり」というひらがなのタイトルも、原案との微妙な距離感を表してのものでしょう。
距離感という意味で少し意外なのは、ヒロインの夏音とマリンの存在感。「海物語」ではマリンが唯一のヒロインでしたが、「うみものがたり」では、オリジナルキャラである夏音とマリンがほぼ等価になるよう、登場カット数など意識的に描写をコントロールしているようです。
ただ、今後の放送回では分かりませんが、原案を意識してかマリンは若干カンペキヒロインな気配があり(笑)、深い悩みや葛藤といった心理面の描写は少なそう。この辺りは、邪悪オーラばりばりの夏音の面目躍如といったところで(笑)、指輪の送り主や今後の進路、空の巫女としての役割・・といった悩みの中でどう乗り越えていくかが注目ポイントですかね。マリンはそういった内面心理の描写が少ない分、妹のウリンや海の世界といった、「外との関係性」を中心にキャラクターが描かれるのかな、と思います。
ストーリーの骨子としては、封印を解いてしまった邪悪な存在「セドナ」に、空の巫女・海の巫女としての夏音とマリンが立ち向かう・・という、かなり王道な作り(笑)。狙いとしては、大きな流れは王道に任せて、逆にキャラクター同士の関係性や世界観をじっくり描写していくのでしょう。共通の敵がいるとはいえ、「空」と「海」という2つの異なる世界が接するわけですから、その中で生まれるドラマもいろいろありそうです。

第2話で他にびっくりしたのは、アクションと変身のシーン。公式ページのイントロダクションを見ると、実は本作は「変身魔法少女アクション」・・アクション!第1話のあとの第2話だったので、いい意味で裏切られました(笑)。

この先、舞台である離島や海の世界も描かれていくでしょうし、ちょっとした別世界への観光旅行・・といった気分で、今後も楽しみな作品です。